1級小型船舶操縦士試験(勉強日誌5)を通した暗記系学習の考察

 取得予定の1級免許では、私のような船舶関係の免許を一切持っていない者は、同時に2級の学科試験も受験し、1級と2級それぞれ同時に合格する必要があります。

船舶免許 2級試験の概要

 第1科目 小型船舶操縦者の心得及び遵守事項 12問

 第2科目 交通の方法 14問

 第3科目 運航 24問

 総計50問 合格点33問以上 ★問題集だと、1000問×4択=4000個

 

 ということで、もれなくやるべし!という先人たち諸賢のアドバイスは、無理です。問題集の編集方針は、「過去問の使い回し」だから全部過去問載せたからよろしくね★というスタンスで、実にしんどい。無論、「過去問の使い回し」だからこそ、過去問全部網羅させるのが最適解なのですが。

 無論、重要な分野であることは間違いないものも多くて、例えば、

 灯台の光のシステムとか分かるし、海に浮かんでる物が「ああ、そんな意味だったのかあ」とか気づきもあって、ただなんとなく眺めていた灯台も見え方が変わるんだなあ、とか感慨もないわけではない。また、港での船の行き来や汽笛のメッセージ性も分かるようになる。

 

 だとすれば、あるからやるしかない。「なぜ山に登るのか」と問われれば、「そこに山があるから」的な、「なぜ苦行に耐えるか」「そこに問題集があるから」。よし、ひとつひとつ潰すぞ。

 という心理になるかと思っていましたが、なりません。4000個の選択肢、似たようなものだらけとはいえ、盲目的に全部目を通す(盲目的に全部目を通すってすごい表現だと思う)のは、午前中、昨日の飲み会の二日酔いで辛く、貴重な日曜日をそんな作業で潰すと仕事に支障が出る短期で詰め込む勉強の方法としては間違っている。

 迫った試験までの日程を考えると、週休日は早朝より実技訓練で多分終了後は寝不足で絶対に、使い物にならない。その他は、絶頂に忙しく、試験前日は22時までお仕事で、翌日早朝から試験なので、実質今日1日しかない。

 というわけで、ネット上と手元の雑誌含め、3つ模試があるので、全部一気にやることにしました。本当は5個くらいあると精度が良くなるんですが、3つしかないので、3つ。

 ここからは、勉強法に関する持論ですが、先に模試解く演習は、大学受験でも特に暗記系のもので有効と思っています。このぶっつけ演習の趣旨は、「炙り出し」です。

 単調な1問1答方式系の問題では、とりあえず、同じ分野で数打って、正答率の低い(5割以下)分野と5割以上の分野、7割以上の分野、9割以上の分野(船舶免許では、10割の分野もありうる)のようにやって、炙り出しを行う。あぶり出したら、全体で欲しい得点率から考えて、どの分野を集中放火するかを決めて潰せば、大失敗はしなくなる。正答率の低い順から潰す、というのが自然になるでしょう。

 船舶免許の場合は、問題集の配列上、例えば、本試験の問5に相当する分野については、20問程度の問題が掲載されていますが、上からやると網羅性がない編集になっておりますため、問題集は模試にかなわない。

 よって、炙り出しのためランダムにしたものを使うとなると、船舶免許でも模試になります(英文法などはこれに近い)。しかし、1回や2回では炙り出しの精度は低い(たまたま正答を廃除できないため)。できれば5回以上あるといいですね。こういうやり方は、TOEICでは有効でした。

 

 そういうわけで、模試を3回分全部解く。

 50点満点中、42-39ー40(※合格点は33点以上)

 もう勉強しなくていいんじゃないかと

 なお、模試の最中は、全選択肢を健闘し、自信のないものに必ずマークを入れます。本番はそんなことはしませんが、それをやることで、「実質得点(自信のないものを誤答として算出したもの)」を出し、「炙り出しの精度」を上げていきます

 3回の結果、明らかに手薄な分野が8問分、正解は出来そうだが、選択肢の全てまでは分からない問題が5、6問というところでしょうか。そうすると、私の「実質得点」は35~37点くらいでしょうか。

 自信のないものなどをすべて間違えることは想定しがたいので、やはりもう勉強しなくていいんじゃないかと(試験は、一般的に考えても、理数がそれなりに好きな方ならこんなレベルではあります)

 そういうわけで、全50問の勉強から、13~15問程度の勉強に射程を絞りました。

 これなら、問題集として300問=選択肢1200個あるかないかで済みます(?)。

 1級(問題集では、海図問題を除いて200問近くある)は先週までに一回解いたのですが、後半に棒暗記の設問が多く、この復習の時間(実際には、6問分くらいなので、100問程度)が必要なので、まあこれが限界でしょう。

 もう、これ以上は天変地異が起きて、1日くらい突然増えるか、時間が止まらないと無理(現在14時)。

 では、ここより、潰しの時間に入ります。ここからはひたすら詰め込みです。詰め込みの具体的な方法としては、

 まず、総覧学習ということで、教科書を一気に総覧します(丁寧に読むわけではない)。そして、即時演習です。そこで間違った選択肢は、選択肢のまま覚えてしまう。

 実は、私的には、こういう短期間総覧学習は非常に効果的だと思っていまして、教える側の立場にいるときにお薦めして回っています。

 今回は分野集中砲火ですが、詰め込みでは、「高速で、一回一通り終わった」ということは重要です。自分の穴となるところに一通り触れられていることは重要。

 よく、1ページ目からすごく丁寧に、じっくりと完璧主義な勉強をする人がいますが、それはそれで素晴らしいことなのですが、そういうやり方を最初からとると、全部の範囲を終わらせるのに、1ヶ月以上かかることになるでしょう。それは、モチベーションのキープに、ものすごく精神力を使う。例え1ヶ月で終わるにしても、1ヶ月間の予定など予測つかないではありませんか。結局、今日は立て込んでいて、とか何らかの支障が出ると、気持ちも切れる。それで頓挫したり、余計に期間が延びたりすると、結局振り出しに戻る(ケースが少なからず)。

 最初からフルスロットルで精神力(MP)を消費するなら、短期間で終わらせることのほうにフルスロットルしたほうが、耐えられる気がします。もちろん、鉄の覚悟と1週間だけ、強い強い意志は必要です。この手法では、詰め込み後の疲労もすごいですが、目の前にあるのは、自分がこの後重点的にやるべき穴が一目瞭然のブツ。従って、次からは、このすべての量をやる必要は無く、格段に量の少ないタスク。これならモチベーション新たに、学習を継続できるような気がしませんか。

 私は、これを「正当な詰め込み」とし、全面的に「詰め込み勉強」信者として流布しています。

 今回は、2級の炙り出し分野を全部で2時間で終えることを鉄の意志で固めてやってみました。ただ、繰り返し述べていますが、教本だけで解けるようにはならない。問題にあたらないと無理なので、問題集を解くことになります。先に述べた繰り返しを念頭においた詰め込み学習は大学受験レベルのお話で、今回は、何周もすることは難しそうなので、ちょっとツラめです。で、実際に勉強を終えて(20時)、

 ●1級にかけた時間

  海図・・・1時間くらい。海図の復習1.5時間(実際に作図すると時間はかかる)

  その他・・・3時間30分くらい。復習1時間。

 ●2級にかけた時間・・・初日11分(最初に無勉強で解いた模試の解答時間のみ)。

  模試40分(3回分)と炙り出し作業20分

  潰し作業 2時間(教本を高速で一読し、即演習)→1週間、記憶よ、残って下さい・・・

 ●ロープワーク・・・毎日2分程度練習する。→さすがにもういい。

 ●実技Youtube・・・あとは実技教習で慣れればOK。

 明日からは、細切れの時間で復習がどこまでできるかですね・・。

 学科教習受ける人はさておき、独学の先人たちからすると少ないし、粗い。合格率高い試験とはいえ、週休がなかったのが先週で、3回も飲んでいる場合でもなかった気がしました。受験料が高い(学科だけで申請等含め8千円程度)のと、プライドにかけても落ちるわけには行かず、焦ります(笑)

1級小型船舶操縦士試験(勉強日誌4)

センター試験関連の大きな動きは収束中。最後の周回に合わせた本格的な伴走が始まりまして、淡々かつ粛々とした空気が支配的でした。

明日頃には、中間集計がそろい始めます。大きな舵取りは不要です。

「初志貫徹」で一気に上り詰めることを期待します。

 

大きな舵取り、ではないですが、来週にボート免許が本番。来週に実技、そしてすぐに丸一日国家試験という日程が差し迫ってきたので、そろそろ何かしらの目処をつけたい。

 

これまでの進捗としては、●攻略済み

●問51・52 海図第1パターン、第2パターン ←定規とデバイダーさえ使い方わかれば簡単

●問53 海図問題 第3パターン ←一発理解からの永久保存

●問54 航海計画・レーダー等 ←常識判断で足りる

●問55 気象関係 ←中3理科教えられる人が出来なかったら恥

●問56 潮流、潮汐 ←釣りやるのに出来なかったら何か問題がある

●問57 荒天運航・台風 ←常識的に考えれば出来る。台風は中3理科・・(略)

●問58 海難事例分析 ←よく読むと明白なものばかり。国語の問題か。

●問59~62 機関(整備関係)←ツマラナイ。暗記したが早いものもいくつか。

問63・64 故障時の対処 ←まだ。要対策。本日のタスク。

同時に受験しなければならない2級試験の問1~50の50問 ←そろそろやるか?

●ロープワーク(7種類のロープの結び方) ←1種類は、現地でやらないと結びつける場所がないが、難しくはない。逆に、結び方を覚えて釣りや屋外作業で役に立つ。

●実技のイメトレ動画をYoutubeで見る。 ←見た。あとは実技教習で感覚をつかめば、車の教習の10倍楽そう。

 あと、今日は、模試として、2回分1級のフルセット問題があるので、1級問題の力試しをしてみよう。

 

問63と問64の故障時の対応については、これまでの問59~61の知識の応用でした。あと、車のトラブルも重ねるとイメージはしやすいようです。そうでないプロパーもあります。

シフトケーブル、オルタネーター、ハイテンションコード、ターボチャージャーディストリビュータークラッチ、Vベルト、パワステ、キャブレター、スロットルケーブル、スターターモーター、リザーブタンク、ギヤオイル、シリンダー、フィラーキャップ、・・・

このあたりの仕組みと役割が車と結びつけられれば、そんなに時間はかからないイメージです。ただ、さすがに、これらの部品名を車でどういうもんなのよ、って言われると正直・・・ということで、丁寧に「ぐーぐる」しながら、ああ、そうかそうか、とひとつひとつ潰しました。よって、今日は、一番時間がかかり、真面目に勉強したと思います。

そして、

プロペラナット、チルトポンプ、グランドパッキン、スタンチューブ、マリンギヤ、ガバナー、セジメンタ・・・

船プロパーもあるし、車にもあるのかもわかりませんが、知らないものも出てくる。これらの「ぐーぐる」も。

ここが山場だったようですね。とりあえず、終えてみて、問59~64までについては、詰め込みをした感じですので、あとは短い時間で周回を重ねておけば、ほぼ満点は取れる気がしてきました。王道に勉強した(する)感じです。

終了後、模試を海図の作業は除いて、何をするべきかは考察した上で(作業は机が狭いので省略、作業自体はもう不要、何をすべきか分かれば解けるものと見なす)、模試を2つ一気に解いて、現時点での実力をチェックしました。

一通り勉強が済んだら、すぐに自分が何点取れるか知りたい→知る(模試るか、過去問するか)→修正点をすぐ炙り、修正作業に入る、これは受験の鉄則です。

 

 

模試の結果は、問題なし→全部の選択肢を敢えて検討したので、いくつかあやふやな部分が見つかった。

(本番は正解すればいいや、で選べがいいですが、模試はハードルを上げて全選択肢を検討しながらやりましょう。そうすると穴が見つかります。)

 

これまでの学習時間

 ●1級にかけた時間

  海図・・・1時間くらい。

  その他・・・3時間30分くらい。

記事書いている時間の方が長いかもしれません。しかし、1級の学科教習も、午前9時から17時までらしいですから、別に短いわけでもないでしょうか。

 ●2級にかけた時間・・・11分(最初に無勉強で解いた模試の解答時間のみ)。

 ●ロープワーク・・・毎日2分程度練習する。

 ●実技Youtube・・・60分くらい。

そろそろ、2級、真面目にやろう。

1級小型船舶免許(海図問題まとめ)

本日の日誌。●は攻略済み。

●問51・52 海図第1パターン、第2パターン ←定規とデバイダーさえ使い方わかれば簡単

問53 海図問題 第3パターン ←一発理解からの永久保存、本日のタスク

●問54 航海計画・レーダー等 ←常識判断で足りる

●問55 気象関係 ←中3理科教えられる人が出来なかったら恥

●問56 潮流、潮汐 ←釣りやるのに出来なかったら何か問題がある

●問57 荒天運航・台風 ←常識的に考えれば出来る。台風は中3理科・・(略)

●問58 海難事例分析 ←よく読むと明白なものばかり。国語の問題か。

問59~62 機関(整備関係)←本日のタスク

問63・64 故障時の対処 ←無理。知らない。要対策。

 

夜更けに、「ツマラナイ」と認定した問59以降について、とりあえず、解説のない問題集を解き、不明な選択肢を教本で逆引きして、自己流でもいいから理解に紐付ける、というツマラナイ作業を行いました(30分間)。

→結果、問59~61は終了。問62以降は本当に飽きました(また、あとで)。

 

次に、海図問題です。海図第1、第2は復習してみたところ、もういいです。次に解くのは1つの模試問題と本試験でよい。

次に、第3パターン。

第3パターンの中にも、さらに、甲乙丙丁の4パターンがあるのですが、基本的には、海流の影響を加味した航路計画が立てられるかというものです。

例えば、次のような設問になります。

問53 中山島の北西方海域を速力13ノットで航行中のディープインパクト号は、午前11時00分に30°-00.0'N、134°-50.0'Eの位置に達した。この地点から船橋港南方海域30°-20.0'N、135°-10.0'Eの地点を航過するように、同一進路、速力で航行した場合、同日正午の船位(緯度、経度)はどこになるか。次のうちから選べ。ただし、この海域には、流向240°(真方位)、流速2ノットの海流があるものとする。

この問題だと、要は、船は一定のベクトルで航行し、それに海流ベクトルが加わってできる、「実航ベクトル」さえ作図出来ればいいわけですね。あとは、長さ出したり時間出したり、そんなところです。問題によっては、海流ベクトルを求めたりすることはあるが、いずれにせよ、3本の時間単位ベクトルの黄金の三角形さえできれば問題なし

教本等によれば、「こうやって作図するんで、丸暗記しましょ!」ってなっていますが、まあ、単純作業ではあるので、別に繰り返せば丸暗記もできます。しかし、意味もよく分からずに作図を丸暗記するのは辛くないですか。私はどんなに単純でも嫌です。

やはり、一発理解からの永久保存でしたね。事前に問53は捨て問だとか難しすぎるだとか言われていたので、身構えていましたが、ベクトルで理解すれば難しくはないようです。※ただし、ベクトルになじみがない場合には、身体でパターンを覚えるしかないでしょう(そのやり方が間違いというわけではありません)。私はそのやり方をせずに住んだという程度の話です。

どっちかというとそういう理論的な解説が欲しいんですけどね(どこにもないので簡単に作ってみた。コンパスや定規などの作図手法は掲載していません。そんなの、教本にも載ってます)。ただ、そんな解説は、海洋大とか海洋学部のテキストならまだしも船舶免許で書いたら売れないでしょう。

一応、簡単な一次関数と算数、簡単なベクトル(初歩)ですべて片付くことにはなっています。

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海図の理論

 そういうわけで、これからセンター試験の問題分析に入るため、今日はここまで。

 問51~問61まで完結ってことでいいでしょう。

 よって、あと2問(故障対応)ですが、あと30分くらいでしょうか(2級の50問は?)。

●問51・52 海図第1パターン、第2パターン ←定規とデバイダーさえ使い方わかれば簡単

●問53 海図問題 第3パターン ←一発理解からの永久保存

●問54 航海計画・レーダー等 ←常識判断で足りる

●問55 気象関係 ←中3理科教えられる人が出来なかったら恥

●問56 潮流、潮汐 ←釣りやるのに出来なかったら何か問題がある

●問57 荒天運航・台風 ←常識的に考えれば出来る。台風は中3理科・・(略)

●問58 海難事例分析 ←よく読むと明白なものばかり。国語の問題か。

●問59~62 機関(整備関係)←ツマラナイ。暗記したが早いものもいくつか。

問63・64 故障時の対処 ←まだ。要対策。

それと・・・

2級の50問 ←まだやる気にならない。

 

センター講義 評論の読み方講座2

 2019年センター試験の第1日が終了しました。文系科目のみの受験生を迎えながら、問題を総覧しました。センター試験の国語については、無理な出題が減ったように思います。2011年~2014年に無茶をした(平均点2桁のときもありました)反省が効いているようです。ただし、素直な出題は、力の差が如実に出るので、安易に考えることは避けたいですね。

 まだ、現代文の細かい分析はしていませんが、「図」の出題はありませんでした。次の講義録は、センター直前、年末に理系の子たち向けにおこなったもののログになりますが、図があるかどうかなど、結論から言うと、どうでもいいっていうのは当たりました。寧ろ、ぱーっと解いた感じ、素直な出題で良かったと思います。

 古典(古文、漢文)は良問です。易しくなっている、それは間違いないのですが、分量・レベルともに、センター試験という試験の趣旨に鑑みれば、適切な出題かと思いました。力あるものはちゃんと取れる、という試験になっています。

 全体として、運の要素がずいぶんと減って、いいセンター問題になりました。これなら、センターやめないで(笑)

 古文の「玉水物語」は良かったですね。ちゃんと読める人は、続きを読んでみたくなるような文章はナイスセレクト。ネット上では、「百合物語」なんて言っている人がいますが、そんなのは失礼。それでは点数は取れません(笑)。

京都大学による玉水物語のおたのしみサイト

 

それでは、本題です。一応、私の受講生のための講義になりますので、センター直後の公開となりましたが・・。

 

今回のテーマは、具体例の取り扱いです。素材は、センター2018年評論文。

<本日の設問たち>

問2 傍線部A「講義というような、学生には日常的なものでさえ、素朴に不変な存在とは言いにくい。」とあるが、それはなぜか。【理由説明】【具体例の取り扱い】

問3 傍線部B「図1のように」とあるが、次に示すのは、四人の生徒が本文を読んだ後に図1と図2について話している場面である。本文の内容を踏まえて、空欄に入る最も適当なものを選べ。【新傾向…(でもない)】→【具体例の取り扱い】

問4 傍線部C「このことは人間を記述し理解していく上で、大変重要なことだと思われる。」とあるが、どうしてそのように考えられるのか。【理由説明】

問5 傍線部D「「心’理学」の必要性」とあるが、それはどういうことか。」【単純解釈】【テクニカルターム

問6 この文章の表現と構成について (i)段落の表現について【冷静に】 (ii)この文章の構成について【論理の組み立て】

 

近年のセンター国語の傾向(別所にて公表)

 新テストでは,資料や図面が与えられる出題が見込まれる(試行テスト参照)が,2018年度はセンター試験において,初めて図が与えられ,それに関する出題(問3)があった。とはいえ,別段の対策は不要であり,臆する必要はない。当該設問について要するに,本問の図は,例えばグラフ等のように,図自体に特段の意味があるわけでもなく,本文中の具体的説明(例)の一部に過ぎない。具体例から抽象論を推論(なお,最後の設問で本文構成を聞いているが,それでズバリである)することがままある現代文,そしてセンターでは,度々と具体例に関する出題が「問3」でなされてきていることからすれば,通常の思考で事足りる。従って,来年以降も「新傾向だ」と図が出るともないとも分からないが,何ら動じる必要は無い。寧ろ,図のある評論など,ごまんとある(「戸惑った受験生も多いことだろう」,という指導者側のコメントが多数あるが,戸惑う必要はない、ということを受講生には伝えたい)。

 全体的には,理由説明の割合が多く,本文が長いためテンポの良さを鍛えることが必要である。もっとも,ここ数年はことさらな難読文や時間的に無理のある設定はなく,素直な出題になってきている。

 

【講義録】

 今日の授業を通して何が言いたいかということですが、

図表があっても、具体化の一手段にすぎない。→【具体例の取り扱い】

理由説明問題の比重が多い→【理由説明の手順を前回を踏まえて再確認せよ】

【構成】を問う最終問題は、類型化すればたやすい上、ある程度フォームは決まっている。  

 前回の内容も多分に含まれるため、【理由説明】については復習にとどめ、本日は【具体例】に重点を置きます。まず、本文の解説をする前に、机上事例を用いて今回の重点に関する読解法を概観しておきましょう。

1.具体例の取り扱い

 次の文章を読みましょう。

 漫画やアニメ、小説、映画といった創作物における、最終章の閉じ方はどうあるべきか。 思うに、創作物の最終章において、「いかにもな口当たりの良さ」をとってつけることは蛇足である。口当たりが良いこと自体は別に悪いことではない、大衆が望む結末を安易に求めることがまずいのだ。

 という意見(独断と偏見の机上論)があるとしましょう。納得できますか。 これを今回の課題文に合わせるならば、

 デザインとはいかなるものか。

 それは、人間が、現実を文化的意味と価値によって変化させることである。 (前半部分のみ)

 こんな感じの物言いになるでしょうか。では、机上論が次のように書き直されたとしましょう。

 漫画やアニメ、小説、映画といった創作物における、最終章の閉じ方はどうあるべきか。例えば、「君の名は」という映画をご存じだろうか。

 聖地巡りなどの社会現象化した大ヒット作品である。

 作中は、時のすれ違いの中で男女が想いを深めながらも、そのすれ違いが決定的なものとして・・・(略)・・・少年は少女の住んでいる街が隕石によって消滅したことを知るわけだ。すれ違いは決定的なものとなり、少年はその真実を知るために・・・(略)・・・

 しかしだ。実は「避難訓練」しておりまして、隕石の被害には遭わなかったので、再び二人は出会いました、という結末は、あまりにも口当たりが良すぎる。「避難訓練」して助かるのであれば、再び二人が出会うことは、簡単に予想が付いてしまう。「避難訓練」は、それまでのすれ違いの伏線や重みを背負うには、ありふれすぎていると言わざるを得ない。

 結末に、ハッピーエンドを望まぬ訳ではない。伏線の重みを背負い投げる覚悟のある最終章がなかったことで、作中の伏線や物語の展開は置き去りに・・・描写が美しい作品だけに、・・・(略、あまり言うと怒られそうなのでやめます)

 このように、創作物の最終章において、「いかにもな口当たりの良さ」をとってつけることは蛇足である。口当たりが良いこと自体は別に悪いことではない、大衆が望む結末を安易に求めることがまずいのだ。

 どうです、一応の説得力は出てきたと思いませんか(賛否はさておいてください(笑))。

 大学入試に限った話ではありませんが、論説文は具体例がちりばめられています。それはなぜか。

 理系の人にわかりやすいように説明するならば、現代文の世界は、帰納法(さまざまな事実や事例から導き出される傾向をまとめあげて結論につなげる論理的推論方法)が基本の論理です。

 数学や法律の世界では、演繹法(一般論やルールに観察事項を加えて、必然的な結論を導く思考方法)が用いられ、現代文とは少し違った世界があります。

 「例えば」、次のような話をしましょうか。

 数学の世界では、「二辺とその間の角がそれぞれ等しければ、二組の三角形は合同である。」という究極の真理(定理、公式)が前提としてあります。これは揺るがないわけです。それを目の前の紙に書いてある二組の三角形(具体的事案)についてもそういえるのかを観察し、当てはめて合同を証明する。

 文系の方のためにも、例えば刑法という法律では、「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する(傷害罪、刑法204条)。」という抽象的な定めに留まります。実際には、具体的な事件が発生して、「部活の顧問から身体を傷害するに足りない程度の体罰(ビンタ)を受けた生徒Aが、よろめいて近くの生徒Bにぶつかり、生徒Bが転倒して頭を打ち、全治3週間の怪我を負った」ケースが果たして傷害罪にあたるのか、という検討がなされるわけです。

 このような抽象論から具体的問題への当てはめを演繹法といいます。数学の問題を解くというのは99%その論理に従うわけです(例外が数学的帰納法であるが、それは現代文のそれとは全く違うため、数学的なわけです)。

 では、現代文の世界の帰納法の事例は何か。「私は、杉並で黒いカラスを見た。続いて、新宿でも黒いカラスを見た。熊本でもそうだった。よって、カラスは一般的に黒い鳥であるといえる。」この、事例に基づく傾向分析から抽象論に繋げる方法が、帰納法です

 よく考えると、数学の世界を除けば、君たちの頭の99%が、帰納的思考になっているはずです。「あれがない。そういえば弟がこないだ勝手に使ってた。よって、あれがないときは、弟が犯人だ。」に留まらず、近代的社会科学とは、「徹底した抽象思考を目標とする」ことに慣れることから始まりました。

 したがって、社会を題材とする現代文は、帰納法で記述される(ことが基本、これも帰納的な帰結です)。

 では、設問では、この帰納法にどのようにアプローチすべきか。さすがに机上事例ばかりだと長くなるよくないので、実際のセンター事例から抜粋します。

1-1 演繹的解法 例題(センター11年本試験改題)

(略)商品としての情報の価値とは、まさにその情報を利用する人が他の人とは違ったことが出来るようになることであり、その産出にどれほど多くの労働力が投入されたかとは無関係である(記述を設問のためにかなり改めた)。(略)Bいわば情報そのものを商品化する新たな資本主義の形態(略)

【問3】B「いわば情報そのものを商品化する新たな資本主義の形態」とあるが、その具体的説明として適当なものを選べ。

①有料チャンネルは、各自の好みに応じた娯楽を提供する。

②多くの労力を必要とする工業生産物よりも特許や発明のほうが労力がかからないため、価値を持つようになる。

③刻一刻と変化する株価などの情報を、誰もが同時に入手できるようになり、社会的な価値が増大している。  

 この設問は、演繹的解法で処理します。すなわち、傍線部箇所が抽象論になっており、それを適切に当てはめた具体例を選ぶ形式です。抽象論から具体例への落とし込みです(数学と同じ、演繹の流れに沿います)。本文自体は、基本的に歴史的考察によって帰納法で記述されているのですが、傍線部が「抽象論」に引かれており、「具体的説明=具体例」を選べと、出題者が演繹法で解決するように作られた「意図的な演繹の出現」形式です。センターに限らず、近年の頻出形式です。

 もう少し具体的に思考の流れを整理します。

1.傍線部が抽象論であることに気づく&設問に「具体的説明」と「具体的」がついている。

2.抽象論の解釈を行う。本文にもっとわかりやすく述べた箇所が絶対にあるので探す。

3.2.の解釈に基づいて、「当てはめ」を行う。

 この事例問題では、まず傍線部の「情報そのものを商品化する」(抽象論)の解釈が問われ、本文に「他の人とは違ったことが出来るようになると商品として価値を持つ」とあるので、①有料チャンネル(お金を払った人だけがサービスを受けられる)が当てはめとして正解、という流れです(2018年ではこの形式での出題はありませんでした)。

1-2 帰納的解法

 2018年の具体例問題では、ずばり帰納的解法が求められました。というか、基本的に現代文の問題は、理由説明、単純解釈を含め、原則として帰納的思考によって行います。2018年の問題は後ほど取り扱うことにして、机上事例からいきましょう。

 A現代文の世界は、徹底した帰納法で一貫している。数学では、真逆の世界になっている。数学の世界では、「二辺とその間の角が等しければ、二組の三角形は合同である。」という究極の真理が前提としてある。これは揺るがない。それを目の前の紙に書いてある二組の三角形についてもそういえるのかを観察し、当てはめて合同を証明することになる。

 これに対し、B現代文の世界では「私は、杉並区で黒いカラスを見た。続いて、日野市でも黒いカラスを見た。熊本県でもそうだった。よって、カラスは一般的に黒い鳥である。」ということになる

 近代的社会科学は、「徹底した抽象思考を目標とする」ことに慣れることから始まった。したがって、社会を題材とする現代文は、帰納法で記述される。

 Q1.なぜ傍線部Aのようにいえるのか。

 Q2.傍線部Aとはどういうことか。

 Q3.傍線部Bのようにいえるのはなぜか。

 ※Q1とQ2は違う箇所が根拠になりそう。そのような選球眼も持ちましょう。

 ※Q3だけは、具体例箇所に傍線がありますよね。

■具体例は理解の手助けとなる

 まず、Q1とQ2においては、「帰納法とは何か」という解釈がまず必要になりますよね。理由説明でもまず解釈からというのは前回説明しました。しかし、今回は、その定義は書いてないわけです。そこで、「具体例」が手がかりとなる。つまり、現代文は帰納法で記述されることに加えて、具体例は「抽象論」をわかりやすくするための手がかりになる、ということです(加えて、というより問題を解くという意味においては、こちらのほうがテクニックとしては重要です)。

■具体例を支える抽象論は?

 Q3はどうか。具体例に傍線がある。なぜ、具体例のようなことがおこるのか。これは、それに呼応する抽象論を探せということです。例えば、「なぜ、この二組の三角形は合同といえるのか」と問うているんですよね。でも、数学のような自力の証明は不要です。その具体例が一体何の具体例として挙げられているかを探し、必要に応じて解釈をすれば良い。

 では、2018年の問2を見て下さい。A「講義というような」はい、具体例に傍線が引かれました。Q3の形式になりますね。

 ※復習の便宜のために解説を書くなら、直前の一文がズバリ抽象論です。これをただしく記述した選択肢②を選びましょう。

 1-3 2018年【問3】形式(新傾向?)

 確かに、問いの形は特殊ですね。生徒の会話が出てくることは既出ですが、図を使ったのは初めてという意味ではね。しかし、図のない論説なんて巷ではめっきり減りましたよ。図でみれば百聞に一見にしかずのものをくどくど書くのは迂遠ですから。

 では、今回は2018年【問3】を事例にいきます。傍線部Bの周辺は、どうなっていますか? 

 あるモノ・コトに手を加え、…(略)…世界の意味は違って見える。例えば、B図1のように、湯飲み…(略)珈琲カップとなり、指に引っかけて…ようになる。このことでモノから見て取れる…(略)…つまりアフォーダンスの情報が変化する。  モノはその物理的なたたずまい…(略)…というのがアフォーダンスの考え方である。

 はい、つまり、図1=具体例に傍線が引かれていましたというに過ぎません。ご丁寧に、直前に「例えば」とあるではないですか。では、何のための具体例か。上記で書き抜いた箇所の抽象論に対する具体例です。  

 ただ、一つだけ、困ったことがありました。従来はその作業で解けたのですが、少し手の込んだ出題になりました(これこそが新傾向というなら正しい)。というのは、傍線部は「図1のように」だけなのに「図2」についてまで一緒くたに問い、さらに、生徒の会話の文脈に合うように選択肢を選ばせたからです(しかし、設問には、図1と「図2」と明示があるので、別に不意打ちではないですが…要は、傍線部を2箇所に引きたくなかったんですよね(笑)苦労が垣間見えます。設問は丁寧に見るようにしましょうね!)。

 では、図2も、具体例として与えられているわけですから、何のための具体例か、探しましょう。12段落の冒頭に「こうしたモノの物理的な…変化につながる」・写真の下に「図2:アフォーダンスの変化による行為の可能性の変化」はい、これです。  これで、選択肢は②と⑤に絞られそうです(というか、実は②の「無数の使い方」は相当アヤシイことも分かったりしますが…)。

 あとは、②と⑤のどちらが生徒会話の文脈にふさわしいか。

 そこで、空欄周辺の生徒の会話を追うと、直後に、D君が「そうか、それが「今とは異なるデザインを共有する」ことによって、「今ある現実の…知覚することになる」」とご丁寧に本文を引用してくれています。つまり、その箇所までは本文は読みましょう(13段落まで)ということをヒントとしてくれているわけです。そうすると、13段落に、「これらの容器に関してひとびとが知覚可能な現実そのものが変化しているのである」とある。最後に、「現実」の解釈をすればおしまい。 これで②の「無数の使い方」はドボン。⑤ということになりました。

 ※複数の作業を素早くこなす処理速度が問われています。近年は、文章は極めて読みやすく、より処理速度に重きを置く方向に変化しています。センターの数学みたいですね(就職試験などでは今に始まった話ではない)。

 

番外編【テクニカルターム】の扱い

つまり、専門用語の扱いですね。2018年の出題で言えば、「アフォーダンス」とは専門用語です。このような繰り返される専門用語は、絶対に、定義にマーキングをすること。センターでは過去に、専門用語の誤解や取り違えの事例が見受けられます(次回以降の演習編で取り扱うことにします。別に長々説明する箇所ではありません)。

1級小型船舶免許(勉強日誌3)

センター試験の真っ最中で、問題分析や生徒の状況把握及び面談で来週まではあまり時間は取れなさそうです。が、勉強は細かい時間であっても、継続することで癖になる。

モチベーションが上がってきている証拠ですね。

あと、(私は)極めて大切なことだと思いますが、

「合格後の妄想をする」

そして、

「それを身近な人に語る」

ことは大事です。

今日は身内にですが、延々と免許取得後の釣りライフの妄想を語りました。

三浦半島では・・・・」

「仮に釣れなくとも、富士山を見ながら沼津の海をクルージングとは・・・」

「ポイントの幅が一挙に広がって・・・」

「沖縄や海外に行くことがあれば、俺はもう松方弘樹(※松方弘樹の世界を釣る)」

 

語ることで、その夢を具体化し、かつ、後に引けない状況に追い込むことがポイントです。誰かに語ってしまったら、「やっぱやめた」って言いにくくなります。結果がいいか悪いかは、結果の出たそのときに考えればよく、不合格を笑う者がいたら、それは交友関係人選の契機となります(笑)

私の今回の日誌は、癖と、公言かつここまでこいつ言っておいて不合格になったら恥だと笑っていただこう(だから、交友関係の人選の契機とはなりません)というムチ入れが趣旨です。

よって、不合格だった場合は、どうぞ笑って下さい。悔いて恥じ入るのみ。

 

では、本日の日誌。●は攻略済み。

●問51・52 海図1パターン、2パターン ←定規とデバイダーさえ使い方わかれば簡単

問53 海図問題 3パターン ←一発理解からの永久保存で後日対策

問54 航海計器の取り扱いなど ←無理。知らない。要対策。

●問55 気象関係 ←中3理科教えられる人が出来なかったら恥

●問56 潮流、潮汐 ←釣りやるのに出来なかったら何か問題がある

●問57 荒天運航・台風 ←常識的に考えれば出来る。台風は中3理科・・(略)

●問58 海難事例分析 ←よく読むと明白なものばかり。国語の問題か。

問59~62 機関(整備関係)←無理。知らない。要対策。

問63・64 故障時の対処 ←無理。知らない。要対策。

 

今日は時間がないので、問59から問64まで、30分でどこまでやれるか。

ざっくりと言えば、燃料計算、ディーゼルエンジンガソリンエンジンの違いやオイル、冷却水、バッテリーまわりとギヤシャフト関係。

あとは、故障時の対応。

・燃料計算は、いわゆる「燃費計算」の船版ですね。これは小学生の算数でしかなく、車に乗って燃費を考えている日常があれば余裕

ディーゼルガソリンエンジン、オイル、バッテリーのあたりは、一読。ふうん、車もこうなんだなあ、と車に引きつけて考えるとイメージしやすい。

・冷却水は、海水が入る特殊性のみ分かれば別に難しいことは言ってない。

・ギアシャフトは独特。頑張ろう。

・故障対応は、上記機関設計が分かっていれば国語力。

 

そんな感じの見通し。では、実際に問題を解いてみる。

燃費計算等 →出来なかったら数学の講師はクビ。

・エンジン系 →ほぼディーゼルの話しかないやん。ディーゼルのみやれば良さそう。

 ※詳しくやる時間なし。持ち越し

・オイル、バッテリー、冷却水 →やはり車とそう変わらないが、船プロパー用語が出てくるのでイメージは実はつけにくい

・ギヤシャフト →船プロパーなので、ちゃんとやるべし

・故障対応 →上記の機関が分かってないと当て勘になりうる。

 

全体通して、7割くらいは実は何もしなくても解けます。まあ、それならいいんじゃないの、とは思ったりもしますが、プロパーのところはほぼ間違えます、というか知らん

あと、教本読んでも解けませんね。1級の教本は黒一色刷の上、先に問題集見てからここは出る、ここは不要って設計してから辞書代わりに使うという手法を早期に確立しないといつまでたっても出来るようにはなっていません。

例えば、ガソリンエンジンディーゼルの対比がそれぞれ同分量になってますが、ディーゼルばかりが問題では出ます。それに加え、詳しいようで全然詳しくなくて、理解を伴うことは不可能です。問題集の選択肢が正しいことを確認して、理解を教本に紐付けしていくという、受験業界からするとかなり不毛な作業を強いられます。

いや、解いて理解するというのは受験業界ではままある話・・・いや、解説のないものを解いて、選択肢から逆算して理解して、というのは不毛だやはり。

※きっと、教習所ではそういうとこあたりを教えてくれるんでしょう。

分量はそう多くないようにも見えますので、ここの分野は、教本と問題集のみで勉強するには、かなり「ツマラナイ」ところですが、もう、棒暗記で良さそうですな。どうせ同じか焼き回ししか出ないので、「ツマラナサ」に耐えるだけで、全部取っておく、という姿勢で良さそうです。

※繰り返しますが、いい本は市販されています(買わない)

 

センター前夜&1級小型船舶操縦士試験(勉強日誌2)

今日は、かわいい我が子のような受験生たちを、一人ひとり声がけしながら、明日のセンター試験へ送り出し。

合間の保護者面談の際、ミスドをたくさんいただきまして(本当にありがとうございます)、数えたら、前日とはいえ今日も変わりなく自習に来てた受験生の数とぴったり一致していましたので、全部ひとつずつ配って回りました。

緊張の面持ちが見て取れるようで、それぞれがそれまで見せたことのない表情で、これまでそんなこと言わなかっただろうというような自分を鼓舞する発言をしながら、過ごしていました。

「緊張は、これまでやってきたことの証拠である」

と、受験生の一人が残して行きました。至上名言というべきでしょう。

合格の一報をもらう瞬間も格別ですが、このセンター試験の前日のひとときも、実に感慨深いものがあるわけです。緊張の面持ちが頼もしく見える。

 緒戦、まずは健闘を祈る。

 

 さて、この仕事初めて、本当に?初めてじゃないでしょうか。今日は、私が担当する授業のなかった日(センター前日だし)。総務と経理、新年度の準備など、非常にはかどりました。

 教材が手に入ったので(問題集と教本なるもの=車の学科と同じようなセット)休憩時間にボート免許の勉強を(以下は、勉強日誌。受験生時代から、勉強するときは日誌をつける癖がありまして、日誌がないとできないタチは変わっていないようです)。

 昨日、はっきり言って、ボート免許を舐めていたことを多少反省したのですが、実際やってみないことには何にも言えねぇ、ってことで、上級(1級限定)の問題を勉強してみました。まずは分野の見通しから。問題集の数問を系統別に解いてみる。

問51~53 海図問題 ←怖そう。要対策。

問54 航海計器の取り扱いなど ←無理。知らない。要対策。

問55 気象関係 ←中3理科教えられる人が出来なかったら恥

問56 潮流、潮汐 ←釣りやるのに出来なかったら何か問題がある

問57 荒天運航・台風 ←常識的に考えれば出来る。台風は中3理科・・(略)

問58 海難事例分析 ←よく読むと明白なものばかり。国語の問題か。

問59~62 機関(整備関係)←無理。知らない。要対策。

問63・64 故障時の対処 ←無理。知らない。要対策。

 

あ、それから、問題集、あるのはあるのですが、独学の人には全くやさしくないことも分かりました。解答は、答えの番号しか書いてないです。問題集を回しておけば、大丈夫っていいますが、一切解説の類いはなく、別に教本などというものが一応あるのはあるのですが、関係法令の条文コピペだったり、とにかく分かりづらく、ゴミのような教本です(はっきりそう言っておきます!)。どこを覚えるべきかポイントも絞られていないし、実際に問題を見て、根拠が不明なので、教本開きますが、載っていないこともザラにある模様(斜め読みのお前が悪いんじゃないか?)

うがった見方ですが、発行元が、教習所の寄り合い団体ですので、「学科教習はお金だして、受けましょうネ」っていう意味合いが強いと思います(笑)

でも、学科ごときで2日間も拘束される暇はない。こじ開けるしか。

だから、燃えます。やってやろうったい。

※ただし、市販本にいいのがあるので、それを買うといいみたいですよ(買わない)

 

ということで、要対策箇所の洗い出しと、対策不要箇所の洗い出しを行いました。この時点で、14問中10問が合格点であるところ、4問についてのみ、OKで、あと10問分は要対策とめでたく相成りまして、勉強をちゃんとやることが確定しました。

 

まず、すごく怖そうな海図

問題集には、一切解説も図もない上、教本も超がつく不親切で、問題が抜粋版にしかなっておらず、三角定規の効率的な使い方は分かりません。「コンパス図に三角定規併せたら、平行移動したまえ」としか書いて無くて、はい、こんな感じになりますよね(図、ドヤ!)しか書いてないです。

そういうわけで、抜粋版の問題を組み合わせて、実際の試験問題に近づけ、さらに、よく分からない言葉を徹底して「ぐーぐる」し、自己流で平行移動の効率的な手法を探ります(教習では絶対にここをすごく丁寧に教えてくれるんだろうなあ)。

そんな感じで頑張りました。結果、問51と問52のパターンは、「見かけ倒し」であり、理論的なことは、小学生の算数で片付くことが分かりました。きっと三角定規の使い方は目一杯自己流です。しかし、1問あたり20分はかかるであろう、と巷の学科教官殿がおっしゃっていますが、5分~10分あれば片付くことがわかりました。

 

本日の段階で、

対策不要問題 4問

海図 2問攻略。もう1問は確実視。

 

海図が攻略できたので、満足。ワカサギのことばかり考えたり、明日のセンター試験の国語の問題を待ってみたりと、その後の夜は無勉強で過ぎていくのでした(いやそんなことではいけなi...zzz)。

小型船舶操縦士(小型船舶免許)を取得決意(いきなり1級で)

沖合の釣りがいかに素晴らしいかは分かっています

渓流や湖川がメインフィールドで育ってはきたものの、関東地区にいると割といい海のポイントが多く、次第にフィールドが広がってきています。

毎年数回の伊豆大島釣行では、陸っぱりからこれでもかという釣果を上げられておりますが、そりゃそのはず。島全体が沖合いですから

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潮時は2時間でこのくらいイサキが釣れます

そして、陸っぱりで内地(本土)から海釣りに出かけるんですが、関東はとにかく人口が多いため、釣り場が荒らされていることも多々ありまして、大物・上物・青物を求めるには、遠投(投げ釣りは除く)仕掛けをこさえ、そこそこ水深のある場所まで赴く必要があります。

もちろん、江ノ島三浦半島、あとは真鶴半島や南伊豆、西伊豆、さらには、外房、茨城の沿岸など、ないわけではないのですが、遠い(笑)。しかも、休日となるとやはりポイントの取り合いに勝たねばならないことは変わりなく、週休2日であっても、分散休日(日曜と、平日1日)の私としては、日帰りでは遠いうえ、体力的にも翌日仕事で辛い。

そういうわけで、アクセスの良い湘南の釣り場をあちらこちらと釣り歩いていたわけですが、国府津海岸(釣り人激戦地)くらいしか水深のある陸っぱりポイントを存じ上げませんので、やや辛い釣りが多いわけです。

無論、私の得意とする河口での釣りや投げ釣りではわりと好成績は残していますが、伊豆大島での大物・上物・青物の釣り味を知ってしまうと、物足りなさが出ています。

 

・・・と、まあ、ぐだぐだと動機を述べれば支離滅裂ですが、アクセス良く、釣り味を求めるとなると、船に乗る釣りを覚えよう、ということになります。

チャーターは船釣りに講ずる友人がたくさんいればさておき、そんな釣りバカは意外に身近にいないわけで、べらぼうにコストがかかる。

乗り合い、それも楽しいかとは思いますが、一人でのんびりとまわり(他人)を気にせずやりたいという気難しさもある釣り人ですので、躊躇を覚えます(笑)

とすると、自分で船を出すしかないのですが、湖川ならまだしも、海での手こぎは結構キツいです。

そうすると、船舶免許を取って船を借りるという選択を突如思いつき、いろいろ調べました。あるわあるわ、レンタルボート(動力船)。値段もピンキリで、安い動力船のレンタル屋も勿論ある。はい、船の種類が増えて、楽に船出せるなら、免許が必要。

船舶免許を取ることにしました。

 

【2級で十分だろう】

小型船舶免許2級は、平水区域(内海、e.g.東京湾有明海等)と外海5海里(岸から約9キロメートル)まで。十分ですよ。十分。

というわけで、2級免許でいいや、と実際に免許取得のための方策を調査。

まず、教習が車と同じくあるらしい。

小型船舶教習所(国交省登録)→運転から、学科まで卒検パスで試験免除

 →超高い(14万程度)

未登録小型船舶教習所 →学科も運転も教習はあるが、その後、国家試験(試験場で一発試験)を受ける必要がある

 →割と高い(8~10万前後)

まあいいんだけど、なんかずいぶん教習日程が少ない(3~4日程度)。もしかして、試験楽なんじゃないか?

学科独学コース →運転実技のみ教習、学科自分でやれからの一発試験

 →6万円前後

完全独学(教習所行かず)

 →4万円~5万円

ほら、学科は自分でやれる。車の免許だって、学科教習は結局自分で問題集解いた方が(そんなこともないわけではないような、あるような)。

あと、気になることがあるとすれば、完全独学法と実技のみ教習ではそれほど差が無いのは?

 試験料や手数料等 3万円以上!(笑)

なるほど、そういうことだ。まったく船を触ったこともなく、まったく近くに船の免許取っている人もいない、そうだとすれば、実技のみ、一度教習を受けておくほうがよかろう(1日だけ)そういうことで、学科独学を決めました

で、2級の学科の問題を解いてみたわけです。

合格最低点は65%以上→知らないものはあるが、適当に現場判断と常識に照らしながら試験時間70分のところ、12分で完遂。

 80%

別に自慢するわけではないですが、中学3年生の数学と理科が出来て、国語の力と推論力あれば、取れます取れます。でも、80%は多分まぐれ。山勘の箇所も合っていたりしたので。実際は7割~7割5分というところではないかと。

とすると、まったく知らない話があるわけですが、そこ潰せば余裕だな、と思いました。

 そりゃそうだ、まあ、私も、中学生の全科目・高校の数学と現代文等教えている身です。そこは職業のおかげです。あと、釣りの知識も役に立つ。

 というわけで、2級の<学科独学コース>に問い合わせをかけました。

 

【いや、1級でやってみても?】

 試験について調べていたら、運転実技は、1級も2級も同じであることが判明。

 1級:全海域OK

 受験料は数千円アップ、2級無しで、1発1級試験もあり。学科は2級+1級のみの上級問題を同時に受ける。

 はい、1級で申込み完了。最短で免許欲しいし、最短で試験受けられるとするなら、2週間後か。よし、では2週間後の最短で。申込み完了、振込完了。

 そして、教習所から返事。

 「勉強時間足りますか?いきなり1級で、2週間切った状態はあまり例がありません。大丈夫ですか?」(翻訳するとそういうことですね。)

 WEBで1級の問題を探すと、あまりないのですが、天気図の話とか、エンジンの仕組みとかまあ、今でも解けそうなものがある。「海図」というものもあるが、まあ、小学生の算数の知識は必要、ってあるが、中学生に数学の作図が教えられる私ならOKだろう。よって、「割と理系の職業なので(?)、問題ない」と返信。

 合格率は8割前後。余裕でしょ・・・・

 

【そんなわけで】

 1発1級試験で、2週間後に受験が確定。現段階で、独学用教材そろいましたが、とっくに切っています。仕事もセンター試験前後で多忙を極めますので、実質あと10日あるかないかですね。まあ、なんとかなるでしょ、ということで、仕事終わりに問題集を開いてみました。

 はい、これ、勉強ちゃんとしないと、1級の方はやばい。なのに、14問中4問しか間違ってはいけない3問出る海図はまったく分からない(笑)

 2級の方は、あ、知らない分野のところが一番分厚い(笑)

 ノットって単位、聞いたことあるけど実はよく分からない(笑)

 船の「灯」の名前も知らない。灯台の種類も、船舶記号も知らない(笑)

 追い越しや横切り船の話も知らない(笑)

 海上衝突防止法?そんな法律あるの?(笑)

 合格率の高さは、いわゆる学科教習受講者のデータ

 試験会場でも1級学科独学は1名~2名しかいないらしく、合格率計算の母集団としては誤差に過ぎず、どれくらいの率かは実は全くデータがないらしい(笑)

 

 さあ、どうなることでしょうか。久々に不安をちょっと覚えています。一番仕事の忙しい時期に、10日前後で、大丈夫なのか?

 で、知らない分野から先に勉強始めてみました。ああ、これ、結構真面目にやらないと、ですね。そして、海図の問題。

問:春島の東方海域を速力10ノットで航行中のJ号は、午前10時45分に40°-10.0'N、140°-00,0'Eの位置に達した。この地点から夏島北東方海域40°-20.0'N、139°-50.0'Eの地点を航過するように同一針路、速力で航行した場合、同日正午の船位(緯度、経度)はどこになるか。次のうちから選べ。ただし、この海域には流向70°(真方位)、流速4ノットの海流があるものとする。(試験用海図W200使用)
(1)40°-16.4'N、139°-53.6'E
(2)40°-16.9'N、139°-54.1'E
(3)40°-17.4'N、139°-53.1'E
(4)40°-18.0'N、139°-52.0'E

え、やばくない?