日誌をつけることの重要性(2)

受験勉強における日誌の活用法

 第2回以降は,東大をはじめとした超難関大に合格するというケーススタディを通じて,「受験勉強」における日誌の重要性について,そのツールなどもご紹介しながら,お送りしたいと思います。

 東大など超難関大ばかりが大学ではありませんが,東大に合格するにあたっては,「頭がよければそれだけで受かる」というケースはまれです。頭の良さはあるにこしたことはありませんが,勝因の9割以上は,「徹底的に自分を律し,努力を重ね,自己コントロール」をすることにあると思います。私も日誌をマメに書いていましたし,身近にいた難関大合格者たちは,日誌をうまく活用していました。志望校に合格する,という目的こそ違えど,目的に向かっていかに日誌を活用するか,という点においてはビジネスにも役に立つと思います。

 とくに,現役の学生たちは,現代的ツールを使いこなして,私たちが手書きの日誌で頑張っていたころとはまたひと味違った日誌の活用をしています。

 複数回に分けて,まずは日誌の在り方とツールについて掘り下げながら,具体的な日誌の活用法を探ってみたいと思います。

 

やはり「マメ」につける

 やはり,マメにつけることが極めて重要です。ある東大生の事例を再現してもらいました。右側に,そのメリットをコメントしています。

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タスクノートの例

 どうでしょうか。特に形式張ったものでもなんでもなく,誰でもやれそうな日誌になりますよね。しかし,これを例えば1日8時間勉強するとして,書き連ねていくとかなりの分量になります。それを1日の最後に見返すと,1日をきれいに総括できます。やり残したこと,うまくいったこと,今日は1日頑張ったという感想でもよい。それによって,明日の自分にどういうメッセージを残すか,決まるわけです。

 そして,明日の自分がそれをもう一度(昨夜と含めて実は二度)追体験することで,1日をしっかりと確かに自分の中に,そのタスクとともに刻み込むことができるのです。1日1日を大切に,というのをきちんと実践できている気がしますよね。大事なことです。

  ポイントは,なんでも,書くことです。どうせ自分のためで,自分が分かればよいわけですから,自ずと総括で追体験をする段階において,情報の取捨選択もあるでしょう。そうやって整理がついていくわけです。

 では,次に,どこでも,いつでも書けるように何かツールはないでしょうか。私は1冊の大学ノートを使っていました。手書きです。手書きのメリットは,追記が楽だということです。アナログなりのメリットは十分にある。

 しかし,スマホを持っていない高校生はめっきりと減りましたので,スマホを使ってうまくやれないでしょうか。私もここ十年くらいはスマホでやっていますので,次回は,実際にスマホを使って東大に合格した人の事例をご紹介しましょう。